「今までに無かった不動産会社になりたい」
TFMの基本業務は不動産の仲介です。
その部分は既存の不動産屋さんと何ら変わりはありません。
ただ、思うのです。
果たして今までのような形態で不動産屋は存続しうるのかと。
AIが人間の業務に代わって業務に従事する時代が遠くはない未来に確実にやってきます。
不動産業界では、全ての物件がデータ化されクラウドシステムに情報が集約。
そこから利用者が条件を打ち込む事で、不動産情報を参照していく。
データによる物件の一元化。
一見すると、すごく便利に感じます。そして、今まで従事していた不動産関係者は廃業の危機に直面するかもしれません。
何故なら、データ化された事で、売却価格も買い取り価格も全てか公平・公正の元に情報が分配されるためです。
誰が査定しても同じであれば、会社が存在する意義が薄れていきます。
しかし、です。
本当にそれが、効率化を求めた末に私たちが望む業態でしょうか?
今でも家を売る際には、相場価格や過去の実績が参考にされます。
これは、データ化された価格評価でしょう。
ただ、いざ自分が売る立ち場になったら?
楽しかった思い出も、悲しかった思い出も。
親しい友人と過ごした時間も、子供たちの笑い声も。
全てが画一的な評価基準ではじき出される。
「これが実績ですから」の一言で完結してしまう。
どこか虚しいですよね。
家や建物も、想いが募るもの。
ワインやジーンズにも存在するように、ビンテージという概念も存在するはずです。
私たちは、従来の不動産業習慣を見つめながらも、新しいフィールドを目指して不動産と向き合いたいと思っています。
人の想いが詰まった建物を、評価してくれる方に繋ぎ想いをバトンタッチしていく。
何も100年経過した古民家だけがビンテージハウスではありません。
持ち主が大事に育てた家は、その経過した時間に応じて相応の価値があるのです。
しかしながら、現在の日本はスクラップ&ビルドの風潮がまだ強いのが実情。
欧米各国では、古いもの程価値が見いだされる文化ですが、日本は遥かに遅れています。
確かに新築は気持ちいい。
でも、ビンテージは新築にはない価値がある。
その価値を、現状の流れを受け止めながらも、高い所に持っていく。
私たちは今までに無かった不動産会社になりたい、そう思うのです。